7月17日(水)、刑法改正1周年を記念に開催された、認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ主催のウェビナー「刑法性犯罪規定改正から1年:性的同意が尊重される社会に向けて」に、リレートークで参加いたしました。
”法律が変わった今、性的同意が当たり前のこととされ尊重される社会へとシフトされているのでしょうか?「不同意性交等罪」の内や性的同意に関する認識は、世間一般的にどれだけ浸透しているのでしょう?
今回のウェビナーでは、性的同意に関する教育・啓発のための取り組みや制度に焦点を当て、教育現場や自治体の様々な取り組みや課題についてご紹介いたします。”
という趣旨のもと、各パネリストから発表がありその後リレートークがありました。
パネリストの皆さんからは、それぞれの現場で今どのように「性的同意」の周知を行っているのか報告がありました。
■イギリスの大学のトレーニングモジュール
イギリスの大学の性的同意に関するトレーニング・モジュールの紹介(ヒューマンライツ・ナウ インターン 影澤桃子さん)
■日本の大学における性的同意に関する教育
日本の大学における性的同意に関する教育(上智大学法学部教授 三浦まりさん、東京大学総合文化研究科博士2年ミーシャ・ケードさん)
■福岡県性暴力根絶条例に基づく教育活動の紹介(弁護士 世良洋子さん)
その後、この分野で活動されている、Be Brave Japan石田郁子さん、スクールセクハラ防止関東ネットワークさん、上間洋子さんよりそれぞれの視点からリレートークを行いました。
Springからは、下記のことをお伝えしました。
・同意のない性行為を示す8項目の中に虐待の影響やフリーズ等が入ったことなど、被害実態に近づいてきたことを歓迎している
・しかし法改正があっても国民がそれを知らなければ、「性的同意」の概念がまだ社会で周知されていないため、「同意していたと思い込んでいた」という加害者の言い訳がまかり通る可能性もあります。それにより被害者はいるのに加害者が処罰されない状況がまだ続く場合、さらなる見直しが必要と考えている
・課題として、短すぎる公訴時効、トラウマ治療体制や被害者支援制度の充実化や拡充も、急務である
・全国のワンストップ支援センターでは刑法改正により相談件数が伸びているにも関わらず、今まで牽引役となってきた大阪SACHICOは存続の危機となり、地域間で相談体制、証拠採取、緊急避妊薬対応で格差が生じている。地域間格差があってはならない
・条例のみならず、全国画一の被害者支援を実現する性暴力被害者支援法が必要である
これからも、関係団体と連携し「性的同意の概念の周知」を行い、これ以上被害者が生まれない社会を目指し活動を続けてまいります。
【イベント開催】9/27「SRHRスタンディングアクション 2024 〜MY BODY MY CHOICE ・私のからだは私のもの!〜」
この度は、ご参加いただいた皆さま、イベントを企画をしていただいたヒューマンライツ・ナウの皆さま、誠にありがとうございました。