2025年3月8日(土)、性暴力被害サポートセンターこうち・CORAL CALLに視察で訪問させていただきました。当日は、センターの方とと協力弁護士のお二人でご対応いただきました。
性暴力被害サポートセンターこうち・CORAL CALLは、高知県・高知県警察・高知弁護士会・法テラス高知・高知地方検察庁・高知保護観察所・高知県司法書士会等との連携により、各種支援活動を行っていらっしゃいます。
被害者支援の現状や課題等についてお話を伺い、特に被害者が負担する費用について他自治体に比べ先進的でした。
被害者への経済的支援制度は、自治体によりとてもバラツキがあるのですが、性暴力被害サポートセンターこうち・CORAL CALLでは、性犯罪=立件されてなくても被害者にでる費用として、生活費、カウンセリング費(3回まで)、転居先の家賃差額もでる(生活費)・医療費については警察届け出た場合は公費負担、出ない場合はワンストップセンターで費用負担する等を実施しています。
しかしながら、センターの運営において全体的には厳しい財政状態であり、特に「ボランティア」という名目上、相談員の方の報酬がとても低いようです。どこのワンストップ支援センターでもあることですが、相談員の方々は兼業されている方が多くいらっしゃいます。
予算拡充のためには、福岡県の性暴力根絶条例のような根拠となる条例の制定といった法整備が大きな力になるということを学びました。
根本的には民間に任せるのではなく、誰もが十分な支援をいつでもどこでも受けられるように整えることが求められています。
視察で直接支援に当たられている皆さまのお話を伺えて、大変勉強になりました。
十分な支援体制を整え、性暴力の被害にあっても生きる希望までは奪われない社会を作っていくために、今後のロビイングや講演活動でも支援現場の声を伝えていきます。
余談ですが、刑法改正後、地元メディアの「高知新聞」が熱心に性暴力に関する記事を掲載していて、とても良い内容の記事をいくつか拝読しました。県内シェアNo.1のメディアの果たす役割は大きいですし、被害者支援センターと連携できている点も素晴らしいと考えます。県民ひとりひとりの方が、「万が一」の時に使える制度・センターとして啓発を続けることは非常に重要です。
なお、同日午後に高知県で行われた講演会に登壇しました。詳しくは こちらをご覧ください。
ご訪問を受け入れてくださった性暴力被害サポートセンターこうち・CORAL CALLの皆さま、ありがとうございました。