2025年5月23日勵馨基金會(The Garden of Hope Foundation)を訪問しました。
勵馨基金會(The Garden of Hope Foundation)は、1988年に設立された台湾の女性支援団体です。ジェンダーに基づく暴力や性的被害の根絶と平等な社会の実現を目指し、DVや性暴力、性的搾取、LGBTQ+差別、外国人労働者の性暴力、少女の妊娠支援など幅広く活動しています。
全国に60か所の拠点を持ち、法的支援や職業訓練、シェルター、カウンセリングなど多様なサービスを提供しています。調査・政策提言・直接支援の3本柱で、被害者支援と法制度の改善に取り組んでいます。
また、台湾の性暴力犯罪予防法の推進にも関わり、被害者中心の支援体制を強化。社会の意識向上や報告件数増加に貢献する一方で、司法の課題や公訴時効延長の必要性にも取り組んでいます。

勵馨基金會(The Garden of Hope Foundation)の皆様と
意見交換の場では、Springからの質問に丁寧に答えていただきました。
主に
①公訴時効について
➁被害者支援について
➂性的同意
について議論を交わしました。
議論の中で、台湾でも日本と同様に「Yes Means Yes」型の刑法改正への動きが注目されているものの、まだ正式に導入されておらず、公訴時効も残っていることが話題となりました。
台湾では、2015年から2024年の間に時効により起訴されなかった性暴力事件が248件にのぼり、そのうち30%が家庭内の被害、40%が児童期の被害でした。家族内や子ども時代の性暴力を訴えるまでに、いかに長い時間がかかるかが改めて浮き彫りになりました。
日本と台湾は文化的に近い国同士として、今後も協力し合い、性暴力問題の解決に向けて取り組んでいきたいと考えています。

性的被害者の裁判所からの保護命令の紙から作られたドレス
勵馨基金會(The Garden of Hope Foundation)の皆様、暖かく向かい入れていただきありがとうございました!