
一般社団法人Springは、本日「設立8周年」を迎えることができました!
これもひとえに、いつもご支援・応援してくださっている皆さまのおかげです。スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
一昨年、「不同意性交等罪」をはじめ性犯罪に関する改正刑法が実現し、新たな時代の一歩を踏み出しました。しかし、公訴時効の短さや不十分な被害者支援制度、性的同意についての理解はまだまだ社会全体に浸透していない現状があります。私たちは、この重要な問題に対して様々なアクションを起こしていく決意です。
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今回の改正で、性犯罪の処罰の対象は「同意のない性交」だということが中核的な要件に据えられ、「同意のない性交」に至る様々な原因事由が列挙されました。それにより被害者が訴え出やすくなり、警察による被害届の認知件数、検挙件数がともに増加し、検察による起訴件数も増加しているとの数値が示されています。
一方で、「性的同意」についての周知、理解がすすんでいないことにより、行為者が相手の「NO」を認識できず、被害者の心身に深刻な傷を残す状況はなおも発生し続けています。そして裁判では「同意誤信」無罪判決によって加害者への不処罰の文化が温存され続けています。
また、性被害の実態をよくわかっていれば、恐怖で性行為に抵抗できなかったと考えられる状況について、裁判官が「同意していた可能性がある」と認定するなど、裁判官の性暴力の実態への無理解を強く疑わせる判決が出ています。
さらには、検察官のトップが同意なき性行為により相手に甚大な被害を生じさせ、一度は罪を認めつつも、その後一転、「同意していると思い込んでいた」と無罪を主張するなど、性犯罪を捜査する検察官の認識に大きな疑念を持たざるを得ない事態が次々と起こっています。
性暴力をなくすためには、「性的同意」への理解と実践が欠かせません。しかし、現時点での社会の認識や取り組みは、極めて不十分であると言わざるを得ません。今こそ、日本社会全体で「性的同意」についての認識を深め、広く共有していくことが強く求められています。性暴力被害は重大な人権侵害です。それを許さない社会を実現するために、政府が先頭に立ち、加害者も被害者も生まないための対策を、早急かつ大規模に進めていく必要があります。
また、私たちは公訴時効の撤廃を前回の改正で強く訴えましたが、いま世界では性犯罪の公訴時効の撤廃の流れが大きな潮流としてすすんでおり、被害者を放置し、加害者を野放しにしてさらなる加害行為の継続を容認する社会にストップをかける、世界的かつ不可逆的なムーブメントが広がっています。
法律や社会通念を変える事は、時間がかかりますが、行動をつづけていけば着実に良い方向へ変わると、私たちは信じています。
活動9年目を迎えるにあたり、私たちはさらに一層の努力を重ね、これからも改正刑法の運用をしっかり注視し、性的同意の概念を日本社会に周知し、公訴時効の撤廃を目指し、被害実態の調査や被害者支援制度の拡充を求め、2028年の見直し時期に向けて活動を継続してまいります。
皆さまの温かいご支援とご協力に改めて感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 Springスタッフ一同
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🎋2017年7月7日 設立趣意書。 Springの原点、設立の想いが込められています
http://spring-voice.org/springとは/springとは/
🌻Springに密着したドキュメンタリー動画「性被害者の声は届く イエス・ミーンズ・イエスの未来へ」
「社会を変えたい」と願うすべての人に、参考にしていただければ幸いです
http://spring-voice.org/news/yjcp-documentaly/
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