当事者の苦しみを社会資源にしたいー。 Spring の冊子が出来ました…!!

2018/12/05

2018年、助成事業としてSpring が取り組んでいたことがあります。
それは“当事者の声を届ける冊子作り”です。

6月ごろから構想を練り始め、
本腰を入れて取り組んだのは8月からでした。

この冊子を作るために、あの真夏の台風の中でもミーティングを開催し…、

(そんな8月のミーティングの様子はこちら

過去の性犯罪の裁判例を読んだり、
自分自身や仲間の経験を、言葉や文字に落とし込んだりと…

知識の面でも、精神的な面でも、タフなプロセスでした。

当事者にとって裁判事例を読み込むことも、被害経験を文章化することも、とてもハードな作業です。

そして、これまで「無かったこと」にされてきた性暴力の実態を
どうしたら伝えられるのか…
どうしたら刑法性犯罪の課題を伝えられるのか…

あまりにも大きな壁を前に
気が遠くなることもありました・・・。

どんな事例を載せても「ウソだ」と信じてもらえないのではないか、、、
当事者の理想は「非現実的」と笑われるのではないか、、、

無力感に飲み込まれそうなとき、
何度も仲間と励まし合いました。

この冊子を形にすることができたのは
「苦しみの経験を社会資源にしたい。」
というスタッフ一人一人の強い思いです。

社会の偏見やセカンドレイプは、長い間当事者の声を奪ってきました。
その過去は変えられません。

でも私達当事者の理想が、多くの人々の理想になれば
10年後、20年後、
その理想は社会の「常識」になる ー。

色とりどりの風船が青空に広がっていく
この表紙のようなイメージで、
私達当事者の一人一人の声が沢山の人々に届き、
刑法改正の気運を盛り上げてくれると信じています。
ーーー


「 見直そう!刑法性犯罪
  ~性被害当事者の視点から~ 」

編集 : 一般社団法人Spring
編集協力 : 三浦ゆえ(Spring)
デザイン : 秋吉あきら
発行 : 2018年10月

本冊子は「WAN 基金助成事業」により作成されました。
作成にあたりご協力いただいた皆様に深く御礼申し上げます。

本冊子はSpring 主催のイベントや講演等で配布していますので、
お手にとっていただける日を楽しみにしています!

Spring 冊子制作チーム一同

 

▼お問い合わせ先:一般社団法人Spring事務局
info@spring-voice.org
**ーーーーーーーーー*ーーーーーーーーー**

性被害を司法に届け出ても、よくあることで捜査や裁判は難しいことと言われてしまう現状があります。
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