【意見交換】鈴木馨祐法務大臣と面談し、要請書を提出しました

2025/02/28

2025年1月10日(金)、鈴木馨祐法務大臣へ、刑法改正市民プロジェクトとして「性犯罪規定に関する改正刑法の適切な運用実施を求める要請」を提出し、その後、意見交換及びぶら下がり取材を受けました。

2023年に刑法性犯罪規定が改正されてから1年半が経過しました。

 

しかし、施行後一年半を経過し、改正刑法の適切な実施と社会の変化の達成にはまだ道半ばと言わなければなりません。

 

私たちは刑法性犯罪規定改正の実現を目指して活動してきた立場から、法務省をはじめとした政府のさらなる対応を要請しました。

 

要請の内容は下記の5点です。

 

  1. 改正刑法の趣旨に基づいた実務運用
  2. 社会・教育現場における改正刑法の普及・啓発
  3. ワンストップ支援センターの予算拡充の必要性
  4. 自治体との連携・情報共有
  5. 公訴時効の更なる見直し

 

詳細はこちらをご覧ください。

 

私たち一般社団法人Springは特に下記の内容を強く訴えました。

 

今回の刑法改正の趣旨は「処罰範囲の明確化」であり、法改正の前と後では「処罰範囲は維持されている」という法務省の公式見解が、周知徹底されていないことが大きな課題となっています。


この趣旨に照らせば、2023年7月改正以前の事件に関しても、2023年改正刑法によって「暴行又は脅迫」「抗拒不能」要件が明確化された規定に則って司法判断を行うべきであるはずです。


しかしそうではなく、改正前の事件については改正前に行われていた狭い解釈判断によるべきであるといった誤解に基づく主張が多くの捜査・司法関係者に散見されます。 さらには、その誤解に基づくものではないかという判決も出てきております。


この点について、法務大臣からぜひ誤った理解を払拭するような発信をしていただくよう、強く要望いたします。




鈴木法務大臣は、「刑法改正の意義を踏まえ、現場の意見を受け止めていきたい。刑法改正後1年半が経過したが、現場での周知が行き届いていないという状況を受け止めた。周知徹底していかないといけない。」と話しました。

 

私たちは、ひきつづき性暴力を許さない社会、性暴力被害当事者が生きやすい社会の実現に向けて、ロビイング活動を続けていきます。

これからもSpringの取り組みにご注目、ご支援をいただけると幸いです。

 

▼関連記事

 

最新情報一覧はコチラ

  • 【イベント開催報告】刑法改正2周年企画・院内集会「東アジアの性犯罪法の現在地と日本のこれから」を開催しました

    2025/10/29

     2025年8月28日(木)、衆議院第1議員会館多目的ホールにて、「刑法改正2周年企画・院内集会『東アジアの性犯罪法の現在地と日本のこれから ―韓国・台湾・香港の法律と実践に学ぶ―』」を開催しました。国内外5名のパネリス…read more

  • 【イベント登壇】「SRHR for ALLアクション!メディアの皆様との勉強会」に登壇しました

    2025/10/26

    今期よりSpringが性的同意の周知を目標に連携・参加している「SRHR for ALLアクション! 」 にて、9月4日(木)の「World Sexual Health Day / 世界性の健康デー」に、メディアの皆さま…read more

  • 【ヒアリング】第6回こども性暴力防止法(日本版DBS法)施行準備検討会の関係団体ヒアリングに参加しました

    2025/10/23

    7月の意見交換後、新たに作成した要望書を施行準備検討会へ提出しました。意見交換に関する報告はこちら要望書はこちら 8月22日の第6回こども性暴力防止法施行準備検討会にてヒアリングが行われ、Springから2名参加、他に7…read more

  • 【ロビイング】6月のご報告

    2025/10/20

    梅雨があっという間に過ぎ去り、すでに猛暑のような暑さが続いております。            どうか熱中症にはくれぐれもお気を付けいただきお過ごしください。 6月のロビイングでは、2名の議員とお会いすることができました。…read more