11月12日(土)午後、 劇団B.LET’S 公演「柔らかな澄んだ水ふかく」の本編終了後アフタートークイベントに、Springスタッフがゲスト登壇させていただきました。
今回の公演 は、ある男性性虐待サバイバーを描いた物語。
性暴力、とりわけ性虐待のことや、2017年刑法性犯罪改正という難しいトピックを、ここまでわかりやすくエンターテインメントに落とし込まれたことに、とても驚きました。
このようなテーマ(特に性虐待・男性サバイバー)を扱った作品はあまりないと思います。
特に最後のシーンは、子どもの頃に性虐待を受けた人の、魂の、心の叫びがありました。思わず涙が込み上げてきましたが、五感で体感できる劇というエンターテインメントの力だと感じました。役者さんの迫力と熱意に圧倒され、胸が熱くなった素晴らしいひと時でした。
アフタートークイベントでは、時間に限りがありましたが、前回改正の流れや活動に参加している理由・きっかけ、今後の問題点などを簡単にお話させていただきました。
そして、
「同意のない性的行為は、犯罪である」
「現在の法律は、被害者を守ってくれない。改正案の内容も被害実態にあったとは言い難い。だから私たちの声で変える必要があり、今はまだそのチャンスがある」
「被害当事者には『点と線の苦しみがある』」
ということを、お伝えさせていただきました。
また、演出家さんの
「これをきっかけに少しでもこの問題に興味を持つ方を増やしたい。誰かの気持ちに届くなら嬉しい」
という思いに、大変共感しました。
当日の感想は、11月22日配信の「すぷだより」(メルマガ)にてコラムを掲載しております。よろしければ メルマガ登録 をいただけると嬉しいです。
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☆☆ 期間限定で、動画配信されております ☆☆
本編及び、Springスタッフ登壇日のアフタートークイベントをご覧いただけます。
▶︎動画視聴期間:2022年11月18日18:00(予定)〜12月10日(土)23:00まで
(この作品は性的被害を扱っています。フラッシュバックなど症状のある方はご留意ください)
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【ストーリー】(公式ウェブサイトより)
小さな動画制作会社に勤める仲本朝陽は、動画を作っては配信する毎日に疲弊していた。
いつものように話題に困り、近所の小さな公共ホールへ向かった彼女は、そこで行われていた「DVや虐待、性暴力に関する女性のためのシンポジウム」を取材する。そこで知り合った内藤という男性が語りだしたのは、自身が受けた幼少期の性被害について。
明るみに出にくい子供の、そして男性の性被害の動画を作りたいと、朝陽は内藤に取材を申し入れるが――。
2017年に110年ぶりに改訂された刑法性犯罪、身近な犯罪が被害者の、子供たちの心にどんな影響を及ぼすか考えて行きます。
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これから刑法性犯罪再改正の機運をさらに盛り上げていくには、今まで以上に多くの皆様と一緒に、もっと大きな声を上げていく必要があります。
それができれば「難しいかもしれない」と感じる、被害実態に本当に即した高い高い壁を突破できるかもしれないと、希望をいただいた機会でした。
性被害の話題はセンシティブだけれど、皆に知っていてほしい内容です。
今回、エンターテイメントを通して性暴力について伝えることで、多くの方にわかりやすく伝えることができるのだと、可能性を感じることができました!
これからも様々な形を通して、性暴力が及ぼす影響の深刻さ・刑法性犯罪改正の必要性を伝えられる場を増やしていきたいです。
この度は、お声がけいただき、ありがとうございました。