私たち一般社団法人Springは設立以来、同意のない性行為を適切に処罰する「不同意性交等罪」の創設などを求めて、声をあげつづけてきました。去る7月13日に施行された改正刑法は、ときにその声に耳を傾け、ときに手を取り合ってともに歩んでくださったみなさまの力なくしては実現できないものでした。
そこで、これまでのSpringの軌跡や具体的な取り組みを振り返り、みなさまに報告することで、感謝の気持ちをお伝えしたいと考え、7月20日、衆議院議員議員会館にて「法律を変えて、人生を変えよう!〜当事者の声が届いた、刑法性犯罪改正への軌跡〜」と題した、成果報告会を開催しました。
当日は、25 人の議員(代理含む)のみなさま、メディア各社のみなさまにご来場いただきました。また、YouTubeでの配信視聴には、150人超ものみなさまからお申し込みいただきました。これまでにないほど多い参加人数に、改正刑法、そして性暴力への注目度の高さを実感いたしました。
※当日ご参加、ご視聴いただけなかった方のために、オンライン視聴チケット(無料)を再販いたします。詳しくは、記事末尾をご覧ください。
当日の主なプログラム
- 2023年法改正の内容について
このたびの法改正で獲得したものについて解説。性暴力被害当事者が生きやすい社会に向けてまだ不十分な点についても言及があり、これを共有することでさらなる見直しに向けていま一度、気持ちを新たにする時間でもありました。
- ロビイングチームの活動について
「ロビイングなくて、法改正なし!」ーーSpringはアドボカシー(政策提言)団体として、その活動の核をロビイングに置いています。これまで、国会議員や関係省庁のみなさま、のべ590人との面談を重ねてきました。その具体的な活動内容を、ロビイングチームのスタッフが報告しました。
政策は「氷山の下で、8割決まる」と言われるため、Springは専門家の協力を得ながら、戦略を立て、意思決定のプロセスを知ったうえで「会うべき人に会う」「超党派」などをモットーにロビイング活動をしてきました。
当事者だから、その経験をまじえて心に訴えるロビイングが可能になる。しかし当事者だからこそ、いきあたる壁もある。ロビイングの“リアル”をフリートークをとおしてお伝えしました。
- 調査研究チーム、広報チームの活動について
調査研究チームの活動は、「エビデンス」の積み重ねを目的としています。特に2020年にオンラインで実施した「性被害の実態調査アンケート」では、5,899件の回答が集まりました。法制審や関係省庁に参考としてもらえたほか、今後もメディア等で活用していただくことを期待します。
広報チームの活動は、「世論喚起」「メディア対応」が中心です。といっても一方的なものだけでなく、SNSやイベントなどをとおして刑法改正や性暴力の問題に関心のある人たちからの声を聞く機会も多くあります。また、Springは日ごろからメディアからの取材依頼が多くあります。これも、当事者が活動しているということに注目されてのことだと思います。
- Springの今後の取り組みについて
刑法が改正されたということは、その運用を見守っていく必要があります。また、「YesmeansYes型」の刑法にならなかったこと、公訴時効のさらなる見直しなど、いまなお課題が残っています。Springは、性被害当事者が生きやすい社会の実現を目指し、今後も活動していきます。
* * *
成果報告会に足を運んでいただいたみなさんから「おめでとう」そして「今後も一緒にがんばりましょう」という、胸があつくなる言葉の数々をちょうだいしました。
また、Springの活動について「市民活動をしているすべての人が参考にできるのではないか」「もっと広めたほうがいい」と言っていただいたことに、何よりの手応えを感じました。
そこで、
「法律を変えて、人生を変えよう!〜当事者の声が届いた、刑法性犯罪改正への軌跡〜」
の視聴チケット(無料、または応援チケット)再販を決定いたしました!
詳しくは、以下のボタンよりPeatixをご覧ください。チケットの購入は11/30まで、視聴は12/30までです。