Springでは、8月16日~9月5日まで、あなたが受けた性暴力被害についてのアンケートをおこないます。
受けた被害を思い出すことは、それ自体が言い表せないほど苦痛に満ちたものです。
性暴力被害サバイバーの皆さまにこのようなお願いをしなければ「変わらない日本の社会」に、大きな課題があると思っています。
ご協力をお願いすることをとてもこころ苦しいと思いながらも、Springがこのアンケート調査を実施しようと決めたのには、理由があります。
今年6月から「性犯罪に関わる刑事法検討会」(以下、検討会)が法務省で行われています。被害者支援の現場に携わる人、加害者の弁護を行う人、被害当事者などさまざまな考えを持つ委員で構成され、
「どのような法律が望ましいか」
「懸念点は?」
「被害実態に沿った法律はどんな法律か」
といったことが、それぞれの立場から議論されているところです。
■「性暴力被害の実際」を検討会に伝えたい
その議論において忘れてほしくないのが、性暴力被害にあわれたサバイバーの存在です。
被害にあったときはどんな状態だったのか、その後、どんなことに見舞われたのか。そのときどきで何を考え、どう感じていたか……それが「性暴力被害の実際」です。
みなさまの回答であきらかになった実態結果を検討会に届け、今後の法改正のために生かす。
それがアンケートの目的です。
警察に相談した方も、裁判を経験された方も、誰にも相談できなかった方も、性暴力の本当の実状を調査するためのこのアンケートにご協力いただけないでしょうか?
ー 性暴力被害にあわれたあなたへ ー
あなたがされたことは
「性暴力」といえるものだったかもしれません
性犯罪として加害者が罰せられるべき行為だったのかもしれません
同意していなかったのに…
性についてよくわかっていない子どもだったのに…
拒否できない立場だったのに…
すぐに訴えられなかったのは、それほどショックだったからなのに…
こんな事実を抱えていても、法律や社会の意識がかべとなって、被害は“なかったこと”にされる
私たちは性被害について、性暴力被害という言葉も使っています。
暴力や脅しを伴う場合だけでなく、
あなたの意思に反した行為、同意ができる状態でないときに強いられた行為、
社会的立場により断りづらい状況を利用した行為も性暴力被害です。
望まない行為を強要されるとき、人は深く傷つきます。
性暴力とは、決して許されない人権侵害です。
そして、性暴力は多くの場合、普段の生活の中で生じています。
けして危険な場所に行った時だけに起こる特別なことではありません。
今回のアンケートでは、回答するサバイバーの方になるべく負担をかけないように、
質問項目の多くは「選択式」となっています。
あなたのご協力が大きな力になります。
【 概要 】
⚫︎回答期間:2020年 8月16日〜9月5日
⚫︎回答対象者:性暴力被害にあわれた方
⚫︎回答方法:WEBフォーム形式
*クリックするとアンケートフォームにジャンプします
⚫︎回答者の負担への配慮
性被害当事者を対象にしたこのアンケートは、回答者の負担軽減、プライバシーへの配慮が通常にも増して必要です。被害の実態を知ることと配慮とのバランスを、研究者のアドバイスを受けながら注意深く検討しました。例えば、質問の多くは選択式を採用し、回答時間の目安はおよそ10〜20分となっています。
⚫︎相談先のWebサイトをご紹介します
あなたがアンケートに回答することで、思い出したくもないことがフラッシュバックしたり、眠れなくなったりなど様々な体調不良が起こるかもしれません。
そこで、上記アンケートフォーム内にて、全国各地で相談を受け付けている「相談先Webサイト」をご紹介させていただきます。
大変申し訳ございませんが、Springではご相談を受けるなどの専門的な支援を提供することが難しい状態です。相談先の情報をご自由にご活用いただければ幸いです。
⚫︎プライバシーについて
・この調査では、年齢と性別以外、個人が特定される内容はうかがいません。
・回答内容の多くの項目は、統計的にまとめられます。
・自由に記述いただく場合にも、個人が特定されかねない情報が含まれていた場合、すべて削除した
上で公表いたします。
⚫︎調査結果の公表について
・集計結果は報告書という形でまとめ、「性犯罪に関わる刑事法検討会」に届けます
また、今後のロビイング活動、院内集会、広報メディアやイベントなどで公表を予定しています
・Springの公式WEBサイトで、調査報告の公開を行います
*本調査は、JANICグローバル共生ファンドの助成により行います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたのご協力が頼りです。どうぞよろしくお願いいたします。