警察庁からご依頼を受け、10月26日、警察大学校にて性犯罪専科の警察官の方々に「警察の性犯罪捜査」を講義いたしました。
一昨年から続いて3回目のご依頼に、大変嬉しく思います。
今回も、Springロビイングチームを代表して2名が講師をさせていただきました。
テーマは
「被害者から見た性犯罪捜査」「二次被害について」
性犯罪捜査に関わっている警部・警部補 47名が対象でした。(各都道府県からの代表であり、現場に戻ったら指導する立場だそうです)。
以下、講義を担当したスタッフのレポートです
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今回は、これらの内容を特に重点的にお伝えしました。
▼性暴力被害そのものだけでなく、二次被害で更に性被害者が苦しめられることや、二次被害の深刻さについて知ってほしい
▼警察に対して「被害届をなかなか受理してもらえない」というイメージがついてしまっている点を共有し、どうしたら被害者が救われる社会になるのか一緒に考えてほしい。
▼被害を訴えた際に、どの警察官に当たるかで被害者の運命が左右されることのないよう、現場の警察官の皆さんへ本日学んだことを伝え、啓発してほしい。
それぞれの立場(性暴力被害の実体験や、臨床心理士の立場等)から性被害を受けた心理的影響、性被害は命や人生に関わるとても大変な実態があるという内容を、セルフナラティブ(自分の物語)と理論を組み合わせ、お伝えしました。
また、受講者の警察官の皆さまには実際の事例を踏まえた2パターンのロールプレイングも行って頂き、いかに自分ごととして持ち帰っていただけるか・実際の現場で使えるかに重点をおきました。そして、具体的に「どんな言葉を避けるべきなのか」などを、丁寧に講義させていただきました。
皆さま大変熱心に沢山のメモをとっていただき、最後には自然と拍手が起きたことには感激しました。今回の講義を通して、私たち自身も勇気づけられました。
今日も生きたいと願う人がたくさんいます。
ぜひ私たちの声や学びを、現場で活かしてくださると嬉しいです。
警察庁の皆さま、そして受講してくださった警察官の皆さま、本当にありがとうございました。