今年も残りわずかとなりました。朝晩の冷え込みが厳しい季節となりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。Springは12月も今年最後のロビイング活動などを行いました。
< ご面談した国会議員のみなさま・その他の活動(日付 / 五十音順)>
◆12/3(木) 英国大使館領事部のみなさまと意見交換
2017年にSpringが設立して間もなく、2018年に私たちはイギリスへの視察を行いました(当時の視察関連記事を読み返すと「どんな視察だったのか?」を知ることができますので、ぜひご一読いただけるとうれしいです)。
イギリスにおける性暴力被害を取り巻く司法制度、被害者支援の現場、検察官や現場で捜査を行う警察官に直接お話をうかがいましたが、英国大使館のみなさまにはそのときからご縁をいただいております。
今回は、「イギリス人が日本に滞在中、性暴力被害にあったら」とテーマで、1.5時間ほど意見交換を交わし、言葉のハードルや性被害の急性期対応、その後を生きるうえで必要な支援のあり方など、一つひとつの課題にフォーカスし、具体的な意見を交わすなかでSpringができること、できないことをお伝えしました。
今年は新型コロナウィルスの影響で海外への渡航もほとんどできませんが、私たちも海外で万が一、性暴力被害にあったとき、どのようにSOSを出せばいいのか、また、どのような支援を受けられるかは、とても身近な問題です。
さまざまな角度から意見交換を交わし、「同意のない性交は犯罪」としているイギリスと、そう法律で明文化されていない日本。
その大前提が違うことはやはり多くの人々に大きな混乱を招きます。
広範囲に及ぶさまざまな課題を改善するためには、警察などの行政、そして、民間の被害者支援機関にどのような支援が足りていないのかがクリアになり、今後の活動に盛り込んでいきたいとの認識を共有しました。
また、11月25日「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に合わせた英国大使館のTwitterキャンペーンに賛同し、代表山本が日本の現状を発信するための動画撮影もしていただきました。その投稿はこちらからご覧いただけます。
日本のみなさまにも英国の進んだ司法、同意のない性交は性犯罪! 性犯罪は時効なし! の状況を知ってほしいのでぜひ見てくださいね。
大使館のみなさま、素晴らしい機会をいただきありがとうございました。
◆12/7(月)ロビイング活動
今年は法務省での検討会に代表理事の山本潤が被害当事者として検討委員に選ばれ、当事者の視点が議論に反映されたことや、内閣府へ要望を行ったことにより、内閣府、そして政府の骨太政策に性暴力被害者への支援の強化対策が盛り込まれたことなど、さまざまな成果をあげることができました。
私たちがこのように幅広く活動できるのも、日頃からさまざまなかたちでご支援、励ましをいただいている市民の皆さまをはじめ、国会議員、関係省庁の方々、報道関係者の皆さまによって支えられているからこそ。日頃から私たちにご支援をいただき、また、性暴力の問題に光を当ててくださり本当にありがとうございます。
2020年も大変お世話になりました。どうぞよいお年をお迎えください。