5月14日、立憲民主党子ども政策部門会議のヒアリングに出席しました。
参加者は、理事の寺町東子弁護士とロビイングチームスタッフ3名、そして日本版DBS法案に関して合同で要望書を提出したBeBraveJapanの石田郁子さんです。
Springはこれまでも、与野党の議員の方々に性暴力被害の実態をご理解いただくためにヒアリングに出席して参りました。今回は5月9日に衆議院で審議入りした、いわゆる「日本版DBS法案」に関する意見交換を趣旨としてご依頼をいただきました。
※ヒアリング時「日本版DBS法案」は衆議院特別委員会で審議中でしたが、5月22日に委員会採決・23日に本会議採決が行われ、参議院に送られています。
ヒアリングでは、法案に対してこれまでSpringで共同要望書の提出などを通じて伝えてきた内容を説明いたしました。
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主なものとしては
- 対象となる「事業・職種」を拡大し、犯歴が「無い」ことの確認・登録方式にすること
- その犯歴とするものの「範囲」を拡大すること
- 犯歴照会の期限を「無期限」にすること
などです。
また、これらの実現のために
- 累犯性についてエビデンスの確立が急務であること
- ストーカーなど、支配欲が原因として行われる点で現行法案の犯歴に含まれる性暴力と親和性のある暴力についても含むことを検討してほしいということ
- 学者だけでなく加害者臨床の専門家を参考人に招致してほしいということ
などの意見交換を行いました。
民間事業者の「認定」制度は、DBSの義務付け対象外となる事業者が生じる上に、犯歴が「有る」ことを民間事業者が確認する方式では、個人のプライバシーの観点から大きな問題があります。その代替案となる、犯歴が「無い」ことを確認する諸外国のしくみとして私たちが提案しているのがイギリスの「Ofsted」です。
日本においてOfstedの認知度は低く、まずはこれについて知る人が増え、その導入の検討が議題に上がることが重要です。
そのため、ヒアリングの場が設けられ、議員の皆様が私たちの要望に耳を傾けてくださったことは大変貴重な機会となりました。
ご出席頂いた議員の皆さま、誠にありがとうございました。
引き続きビクティムファースト(被害者中心主義)の姿勢で、再犯を防ぎ子どもを性暴力から守るために、歩みをともにしていただけますと幸甚です。
ヒアリングに出席した寺町は、翌日の参考人に招致され、法案に対する見解や要望をお伝えしました。
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