11月は、3名の議員の皆様とお話しすることができました。
12月19日には、 刑法性犯罪 改正の試案 が出されたあと2回目となる 法制審議会が開催されました。
刑法改正がなされるまでの時間は刻一刻と迫ってきています。
議論の中で、法曹界の人々が慎重である理由の一つが「社会通念」
本来は 不同意の性的言動はすべて性暴力 ではあるが、
実際には 不同意なだけで性暴力と 思っていない人もいる。
その社会通念を変えていくのは、刑法の力だけでは困難なことかもしれません。
性教育(人権教育)やメディアのあり方、社会制度など様々な変化が必要です。
私達はそれぞれの分野でご活躍されている皆様と、同じ気持ちであります。
それでも、刑法改正にフォーカスする一つの理由は、それが「国民へのメッセージ」だと思うからです。
日本はまだ、性に関する社会通念の過渡期です。
「なのに 周りを疑って自衛しなかったなら、性暴力被害にあってもあなたが悪いですよ」
現状の試案では、そういったメッセージに聞こえます。
「ならば 刑法と社会制度をともに整備して、性暴力をなくしていこう」
というメッセージを、国民に伝えてほしいと思います。
社会通念を言い訳ではなく 刑法改正のための両輪として、 ともに変えていく――
実際にそういった姿勢でYes Means Yes型の刑法改正を実現したのがスウェーデンです。
(スウェーデンが刑法改正した際にSpringが取材を受けた記事です)
日本にはできない、とは思いません。海外でもできるなら、日本でもできると信じています。
今後もお力を合わせていけますと幸いです。
議員の皆様、貴重なお時間を頂きまして誠にありがとうございました。
< ご面談した国会議員のみなさま (日付/名前順) >
◆11月10日
◆11月22日
◆11月29日
また先月同様、国会中にご質問をしてくださった議員の皆さまに、お礼カードをお渡しさせていただきました!ありがとうございます。(写真は清水真人参議院議員と)
Springは毎月ロビイングを行い、2017年に改正されてもなお残る刑法性犯罪の問題点と、どのような社会になれば性暴力をなくせるのかについて、性被害当事者の視点を踏まえ具体的な政策提言をします。
さまざまな政党の国会議員や関係省庁の皆さまへ面談をし、国会で議論がなされるよう働きかけることで、政策決定の場に当事者の声を届けています。
刑法改正の議論は現在、刑事法検討会における 改正すべき点が<どこに>あるか の整理を経て、 法制審議会にて 刑法を<どのように>改正していくか の段階にあります。
(10回目までの議事録が法務省HPに掲載されていますので、ぜひご覧ください。)
実際に刑法改正がなされるまでの時間はわずかとなってきています。
どうか今一度、性暴力の実態と刑法の課題点についてお伝えする機会を頂戴できれば幸いです。
<関連リンク>
法務省:性犯罪に関する刑事法検討会(各回の議事録等が見られます)
Spring:法制審議会の重要局面に際しての要望
法務省:法制審議会-刑事法(性犯罪関係)部会(各回の議事録等が見られます)
法務省:検討のためのたたき台
Spring:たたき台をうけての要望
法務省:試案
Spring:試案をうけての見解