警察庁からご依頼を受け、2022年12月7日に警察大学校にて、警察大学校性犯罪専科の方々に「被害者から見た性犯罪捜査」を講義いたしました。
2018年に初めて講義させていただいてから毎年ご依頼を頂き、今年で5回目となりました。性被害当事者の声を聞くことを続けていただいていること、大変嬉しく思います。
今回も、Springロビイングチームを代表して2名が講師をさせていただきました。
各道府県警察において、現に性犯罪捜査に従事し、又は従事する予定の警部又は警部補の階級にある47名が対象でした。
以下、講義を担当したスタッフのレポートです。
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今回で警察大学校講義を2回担当させていただきました。
諸事情で前年の講義を直前に外れたため、準備としては3度目でした。
子どもの時に被害に遭い、その日のうちに警察へ届け出に行った時の前後で被害後の心身にどのような変化があったのか。また、その後の人生にどのような影響を及ぼし続けているのか。
40年以上も鮮明に残っている記憶に触れながら、自己分析した結果をお話ししました。
「子どもだから、すぐに忘れるよ」と子どもの性被害をとても軽く扱う大人からの二次被害は、
社会への信頼という土台を育んでいる最中の子どもに決定的な不信感と絶望、自己否定感を植え付けてしまう。その事実を、現場で関わる警察官の方々に自分の言葉でお伝えしたい。
三度目の正直で叶えさせていただきました。
また、警察への批判が多いことは、信頼と期待の裏返しであることをお伝えしました。
もう一人の講師を務めたメンバーは、実態調査アンケートの分析結果報告や
二次被害の防止に繋がる知識と被害当事者の声、二次被害を起こさないよう専門に被害者に寄り添うISVAという英国の被害者支援の取り組みについてご紹介しました。
講義後、受講された警察官の皆様の大多数が参考になったとのご報告をいただきました。
今後の捜査のお役に立てましたら幸いです。
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警察庁の皆さま、そして受講してくださった警察官のみなさま、本当にありがとうございました。
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