5月2日(木)、子ども家庭庁に日本版DBS法案に関する要望書を三者合同で提出し、その後記者会見を行いました。
3月19日に国会に提出された、学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案(いわゆる日本版DBS法案)について、まもなく国会審議が始まる見通しになったためです。 ※5月9日に衆議院で審議入りしました。
【提出要望書について】
こちらの記事をご参照ください。
2024/05/01 【要望書公開】日本版DBSに関する三者合同の要望書を公開します
【三者合同について】
一般社団法人Spring、Be Brave Japan 代表の石田郁子さん、加害者臨床専門家の斉藤章佳さんの三者は日本版DBSに関して志を等しくしており、これまでにも合同でこども家庭庁への要望書提出および意見交換などを行ってきています。
2023/09/06/ こども家庭庁への要望書提出および意見交換に関する記事
子ども家庭庁では、長官官房参事官のご担当者様が要望書を受け取ってくださいました。私たち一人一人と目を合わせ、「しっかりと読ませていただきます。」とのお言葉をくださり、とても嬉しく思いました。
要望書提出後、厚生労働省会見室にて記者会見を行いました。
多数の報道機関の皆様が来てくださり、会場は満席になりました。
会見では先ず、次の四つの懸念に関する三者合同の要望について説明しました。
- DBSの義務付け対象が限られており、対象外の事業所に性犯罪歴のある人が集まり、そうとは知らずに利用した者に被害が発生する可能性
- 前歴照会に期限がある問題
- 条文案第33条7項により証明書申請の濫用・悪用が発生し、それがまた加害者のトリガーにつながる恐れ
- 不起訴抜け穴問題
続いてBe Brave Japan 代表の石田郁子さんと加害者臨床専門家の斉藤章佳さんがそれぞれ提出した要望書について説明、それから会見時間いっぱいまでメディアの皆様の活発な質疑応答がありました。
子ども家庭庁の皆様には、ご多忙にもかかわらず日程のご調整などをしていただき、誠にありがとうございました。
なお、5月9日に審議入りした衆議院の地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会の理事と委員の皆様には、会見に先立って要望書と資料をお届けしております。
日本版DBS法案は、学校設置者等及びDBS義務付け対象の認定事業者のみが、犯歴期限の定められたブラックリスト方式である「犯罪事実確認」を可能としている仕組みのため、悉皆性がありません。
子どもたちの安全と安心が守られ、再犯者も被害者もうまないために、
犯歴照会期限の定めのないホワイトリスト方式である日本版 Ofsted (※)登録義務化で「前歴のないことの確認」を行い、悉皆性を確保する仕組みの導入について、
国会にて議論を尽くし、審議してくださいますよう、切に願っております。
<記者会見の様子が取り上げられた報道>
産経新聞 性犯罪歴を確認する「日本版DBS」で子ども家庭庁に対象拡大要望 性暴力被害者団体など(2024/5/2)
日テレnews every. 日本版DBS法案審議へ・中学時代の教師から性被害(2024/5/2)
共同通信 日本版DBS見直し要望 性被害防止へ関係団体(2024/5/2)
<関連記事等>
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