【刑法改正チラシ・2020年夏版】
【PDFファイル】刑法改正チラシ202007_表面
各地のフラワーデモ会場やイベント・講演会での配布に、ダウンロード・印刷をしてご利用ください。
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制作スタッフからのメッセージ
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・コロナ禍の影響でかすんでしまった刑法改正への動き
今年の3月以降、テレビのニュースは新型コロナの感染拡大や自粛要請、緊急事態宣言の発令と解除など、コロナ関連一色となりました。
その間にも刑法改正に向けた動きは進み、法務省で性犯罪に関する刑事法検討会が設置され、政府が性犯罪・性暴力対策の強化の方針を発表するなど、大きな進展もありました。けれど、コロナ関連の報道にまぎれて、大きく扱われることはありませんでした。
フラワーデモ東京は3月からネット開催になり、緊急事態宣言後は全国的に人が集まれなくなったため、3月から7月までの刑法改正に関する動きを知る機会がなかった方も多いと思います。
緊急事態宣言が解除され、フラワーデモを再開できるようになった7月に合わせて、この間の刑法改正に向けた動きをお知らせしたいと思い、チラシ「被害者の声を反映した刑法性犯罪の改正を!」を作成致しました。
・OneVoice 集めで広がる “顔の見える” つながり
私は今年1月のフラワーデモ東京で、チラシ「刑法性犯罪の改正を実現しよう!」を初めて作成して配りました。2月に八王子でもフラワーデモが開催されることになり、2月と3月は八王子で刑法改正チラシを配布しました。
デモでチラシを配っていると、「うちの大学にもこのチラシを置きたいのでもっともらえませんか?」「上映会で置きチラシをするので、チラシを下さい」「うちの団体でも置きチラシできますから、チラシを下さい」などと親切にお声かけしてくださる方々に出会いました。
チラシの裏面がOneVoiceシートになっており、その場でOneVoiceを書いて下さる方も何人もいらっしゃいました。後日にチラシを見てOneVoiceを送って下さった方や、ボランティアの問い合わせを下さった方もいました。
チラシのお陰で、刑法改正を望む市民の輪が広がり、まだ見ぬ人にも刑法改正への思いを伝えてくれる架け橋になってくれることを実感しました。
・情報がないことの怖さ
1970年代に生まれた私の学生時代には、性被害者向けの情報はほとんどありませんでした。
小学校低学年の時に性被害に遭って以来、私は現実感の喪失や死にたい気持ち、事件当時の記憶が勝手に頭の中に再現されるなどの症状に長いこと苦しんできましたが、全て自分の弱い心が原因だと思って、さらに絶望を深めていました。
1992年に森田ゆりさんの「沈黙を破って」(幼少期性暴力被害証言集)が発行されるなど、90年代に入ってやっと性被害に関する一般向けの本が出版されるようになりました。そうした本を読んで被害による精神的影響についての知識を得て、ようやく自分の心身の不調の原因を理解できるようになり、自分のことを受け入れられるようになってきました。
私がSpringの事を初めて知ったのは、2019年5月にフラワーデモの記事が新聞に掲載されたのを読んで関心を持ち、ネット検索したことからでした。
2017年に刑法性犯罪が改正されていたことに、その時初めて気づき、この問題に大きな関心を持っていた自分が法改正に気づかなかったことを非常に悔しく思いました。
そして3年前の自分と同じように、今の刑法改正の動きにまだ気づいていない方もいるだろうと思いました。多くの人に刑法性犯罪の改正の動きを知ってもらい、出来る範囲で改正を後押しする運動にご協力頂きたいという思いから、チラシを作ることを思いつきました。
・被害者を孤立させないために
Springは、HPやSNS等で基本情報から最新情報まで、随時更新してお伝えしています。
その上さらにチラシを作りたいと思ったのは、ネットで情報につながれない人にも、性被害に関する情報を届けたいと思ったからです。
ネット環境がなかったり、電磁波に弱かったり、ネットトラブルが怖かったり、様々な理由でネットでの情報収集ができない方もいらっしゃると思います。そのような方々にも、チラシで情報を届けたい。
フラワーデモや関連の講演会等での配布や、公共施設等に置いたチラシを目にして、被害者の声を反映した刑法改正に向けた動きがあることを知ってほしい。
性被害の問題を自分一人で抱え込まず、社会の問題としてみんなで取り組んで、良い方向に変えていきたい。
そのために、チラシの作成・配布を続けていきたいと考えています。
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一般社団法人 Spring / OneVoice チーム
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